馬術は、馬に乗って正確にあるいは活発に動いたり、動きの美しさなどを競う種目です。ここでは馬術の歴史や基本的な知識を紹介しています。
馬術は、古くは古代ギリシャでおおいに発展し、その後ルネサンス時代にイタリアでさらに進化しました。19世紀になってドイツでさらに隆盛し、現在の馬術の基礎となりました。
また、20世紀になってイタリアで生まれたのが障害物を飛び越えるなどの総合馬術です馬術にはその発祥で大きく2つの分類があります。
◆ブリティッシュ馬術
ブリティッシュ馬術は、ヨーロッパで生まれた馬術です。主に貴族たちが楽しんでいたもので、美しさや正確さを求めて行う競技です。また、服装や礼儀なども重要とされ、男性の場合燕尾服にシルクハット、軍服を着用し、女性はロングドレスとつばのついた帽子、胸に花を飾ります。
手綱さばきを細かく行い馬を流暢に乗りこなし指示をします。ブリティッシュで使われるサドルは、脚を使いやすい形としています。公式競技種目はほとんどブリティッシュ馬術とされています。
競技として行われている馬術には、馬場馬術障害飛越競技、総合馬術などがあります。
◆ウェスタン馬術
アメリカ大陸で西部開拓時代にカウボーイが始めた馬術です。服装は、カウボーイハットとジーンズ、大きめのバックルが定番のスタイルです。丈夫な鞍で手綱は緩めにし、馬は比較的自由に動きます。ブリティッシュが手綱や脚で細かく馬をコントロールするのと違って、馬の首に触れることで支持します。
片手で手綱をつかんで乗るのもカウボーイのスタイルのひとつです。これは、利き手を自由に使うために考え出された方法で、かなりの技術を必要とします。
馬を使った競技は世界中にあり、それぞれにその国の特徴を持っています。
日本でも古来さまざまな流派の馬術がありました。日本の馬術は武芸のひとつとされ、特に武士にとっては不可欠なものでした。その頃は、商人や農民などの武士以外の人たちは、馬に乗ることは禁じられていたようです。
日本の古来の馬術は右の理で、ブリティッシュとは反対となっています。